【岩魚坊主】

 大きな岩魚が化けた妖怪で、川で毒もみ・根流しといった毒を使った漁を行うと殺生を戒めるために現れるという。というのもこの漁法は毒が川全体に広がってしまうため、簡単に魚が取れる変わりに必要以上の量を殺してしまうためである。


漁師に注意をするが、漁師は飯を振るまったので、気をよくして岩魚坊主は帰って行った。その後、とても大きな岩魚がかかり、捌いてみると腹から坊主に振る舞った飯がでてくる...という塩梅の民話が日本各地に残る。

派生パターンとしてヤマメや鰻が化けたものや、珍しいものでは牛鬼が女に化けて戒めにくる話もある。もっとも、牛鬼の場合は言う事を聞かなかった者を後に皆殺しにしている。