沖縄の那覇市にある潮渡橋(場所は移動したが現存)の上で「仲西ヘーイ」と呼びかけると「ヘーイ」と言って仲西が現れるという。モーイという男が夜に川で洗骨(身内が死ぬと一旦
土葬又は風葬し、ほぼ白骨になったら掘り出して洗う儀式。その家の嫁がやる決まり。一部の離島では現存)していた女を助けたが、この女の正体が仲西(仲西の幽霊)で、以来「仲西ヘーイ」と呼ぶと現れて提灯で道を照らしたり、牛に化けて目的地まで送ってくれるなど恩返しを受けたという。
また、仲西は神隠しをする。沖縄ではムヌマイー(物迷い)またはムニムタリーン(ものにさらわれる)と言う。(もの=マジムンなど魔物・悪霊の意)攫われた人は普通の人間が歩けないような所、水面や断崖絶壁のような場所も平気で歩けるようになるという。行方不明になったらは2、3日中に見つけないと命が危ないとされ、たいていはどこかの洞窟の中に奥を向いて座っている。発見したら、最初に左足で三回、思いっきり尻を蹴ると憑いている「もの」が去る。それでもたいていは腑抜けになって、一、二ヶ月は喋れないのだという。
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