【一反木綿】いったんもめん

鹿児島県に出現。約一反(長さ約10.6m、幅約30cm)の木綿のようなものがヒラヒラと飛んできて、首に巻き付いたり顔を覆って窒息死させるという。人間を身体ごとグルグルに巻き込んで、そのまま空に連れ去ってしまうとも。

(※木綿のような、であって布の妖怪という訳ではない)

襲われた侍が刀で斬りつけると、真っ赤な血を流したという。

 

正体については諸説あり、検証されたりもしている。

 

風に飛ばされてきた白い布やフンドシなどが、暗闇を移動することで残像現象が起き、実際よりも長く巨大なものとして誤認され、後にそのような姿の妖怪が出るという話の基礎となったという説。

 

また、滑空するムササビの白い腹を見て、同様に残像現象による誤認、顔面に飛びつかれた際の恐怖心などから妖怪と思われた説などがる。ムササビを正体とする妖怪には他に野衾がおり、こいつは人の顔面に飛び付いてきて血を吸うという。