2017年
9月
04日
月
【布がらみ】ぬのがらみ
美しい布に化けて沼の傍にある垣根に引っかかり、取ろうとすると突然絡み付いて沼へ引きずり込む。八幡神の使いである鳩の卵が弱点で、これに妻子を殺された男が卵を割って沼に投げ入れると轟音と共に布がらみの屍骸が浮かび上がったという。
2017年
8月
05日
土
【濡女】ぬれおんな
新潟・福島・島根など水辺や海に出る、女の頭に大蛇の体を持つ妖怪。よく人を喰い、その尻尾は3長(327m)先まで届くので、見つかったら最期 逃げ切ることはできないと言われる。
人間の女の姿で海辺に現れ、赤子を抱いてくれとせがむことがあり、抱いてやると赤子は石の様に重くなり手から離れず、身動きが出来なくなる。すると今度は海から牛鬼が現れ、食べられてしまうという。これを避けるには、あらかじめ手袋をはめて赤子を抱き、手袋ごと捨てる。
また、とある侍がこれに目を付けられ、牛鬼に殺されそうになった時は、侍の家から家宝の刀がフワリと飛んできて牛鬼の眉間に刺さり助かったという。先祖の加護だろうか。
2017年
5月
18日
木
【ぬっぺっぽう】
ぬっぺふほふ、ぬっぺらぱふ とも。廃寺などに現れる、腐肉の塊のような妖怪。目も鼻も口も無く、フラフラと彷徨う謎の存在で、通った後には腐臭が残るという。肉人とも呼ばれ、その肉を食せば大力を得られるだとか不老長寿になる仙薬ともいわれるが、逃げ足が速く捕まえるのは困難だとか。徳川家康が遭遇したらしいが、気味が悪いとして追い払ってしまった。
2016年
10月
17日
月
【仲西ヘーイ】ナカニシ
沖縄の那覇市にある潮渡橋(場所は移動したが現存)の上で「仲西ヘーイ」と呼びかけると「ヘーイ」と言って仲西が現れるという。モーイという男が夜に川で洗骨(身内が死ぬと一旦
土葬又は風葬し、ほぼ白骨になったら掘り出して洗う儀式。その家の嫁がやる決まり。一部の離島では現存)していた女を助けたが、この女の正体が仲西(仲西の幽霊)で、以来「仲西ヘーイ」と呼ぶと現れて提灯で道を照らしたり、牛に化けて目的地まで送ってくれるなど恩返しを受けたという。
また、仲西は神隠しをする。沖縄ではムヌマイー(物迷い)またはムニムタリーン(ものにさらわれる)と言う。(もの=マジムンなど魔物・悪霊の意)攫われた人は普通の人間が歩けないような所、水面や断崖絶壁のような場所も平気で歩けるようになるという。行方不明になったらは2、3日中に見つけないと命が危ないとされ、たいていはどこかの洞窟の中に奥を向いて座っている。発見したら、最初に左足で三回、思いっきり尻を蹴ると憑いている「もの」が去る。それでもたいていは腑抜けになって、一、二ヶ月は喋れないのだという。